RFID

RFIDとは

RFID(Radio Frequency IDentification)は電波を用いて非接触で半導体メモリのデータを読み出したり書込みを行ったりするものの総称をいいます。
また社員証等の非接触ICカードも広義の意味ではRFIDに含まれます。

システム構成

■RFIDの基本的な構成イメージ

RFIDシステムはRFタグ(ICチップ内蔵のデータキャリア)、RFタグのデータを読書きするリーダライタとアンテナ、及びこれらを制御するコンピュータ等の上位装置から構成されています。
またリーダライタとアンテナが一体になったハンディターミナルもあります。

特徴

RFIDの主な特徴は非接触性、追記性、耐環境性、迅速性、透過性 等が挙げられます。
非接触性とは離れていても読取りができることで、人の介在を削減し効率化が図れることを意味します。
追記性とはデータの書込みや書替えができることで、1次元/2次元シンボルのようにデータ書替え毎に再発行する必要はありません。
耐環境性とはRFタグが汚れていても読取りができ、迅速性とは複数のRFタグを一括読取りすることができることです。
また透過性とはRFタグが見えない場所にあっても電波透過物質の中や後ろであれば読取りができるということです。

この様に非常に便利で画期的な自動認識技術ですが、電波が金属に反射したり、水分に吸収されたりして読取りできないという電波の特性や、電波の強弱により読取りや書込みに影響があることを充分理解した上でシステム構築する必要があります。
例えば、「電波が金属に反射する」ことを考慮し、対象物が金属の場合は金属対応タグを使用する必要があります。但し金属対応タグも各社各様のため、運用に合ったタグを選択することが大事です。
また対象物が金属でない場合でも、床や壁が金属であったり、周りに金属の設備がある場合は最適な電波強度にする等のRFIDを使用する環境を考え、極力金属の影響を受けないように現場を整える必要があります。

「水分に弱い特性」については、例えば液体の入った容器の場合は水分対応用のRFタグを使用したり、容器でも液体から離れた場所にRFタグを貼付する等の工夫が必要です。
またアンテナとRFタグの間に人が入らないようにすることも大事です。
この様にRFタグを貼付する対象物や周りの環境を考え、最適なRFタグの選定や環境構築が重要になります。
更にRFタグのデータはリーダライタを介さなければ読取ることができないため、目視確認したい場合はRFID対応のハンディターミナルや携帯端末が必要となります。

デンソーエスアイとRFID

RFID取組みの歴史


J-フォン(現ソフトバンクモバイル)用
携帯電話J-DN02とオリジナル キャラクター
のまめぞうくん

デンソーエスアイの母体となるデンソーのRFIDの歴史は古く80年代から取組んでいます。
当時はマイクロ波(2.45Ghz)、中波(135Khz)や短波(13.56Mhz)が主流で、これらを活用した工場の入出庫管理システムの構築、無線ハンディターミナルの開発や回転すしの皿代金カウントシステムも手掛けていました。
又、デンソーは携帯電話やETC用端末(広義の意味のRFID)も製造していました。

当社は98年、デンソーウェーブは01年にデンソーの電子応用機器事業部から分社独立しており、自動認識技術を応用した各種製品やシステム開発を手掛けていますが、02年頃からは長距離交信、一括読取りや移動体読取りに優れたUHF(当時950Mhz帯)が登場し、国を挙げての取組みが始まりました。

そこで当社はデンソーウェーブと共にRFIDによる航空業界の手荷物管理や自動車業界の東南アジアにおけるリターナブル輸送容器(RTI)の自動実績収集等の実証実験を手掛け実績を積上げてきました。

RFID標準規格

RFIDは電波で交信するため、電波が届く範囲の他のRFIDシステムに影響を与えたり反射により思いもよらない場所のRFタグを読取ったりすることがあります。従って、サプライチェーンの中でRFIDを活用している各企業や自社の他部門に悪影響を与えたり受けたりする可能性があるため、トラブル防止のルールとして国際標準規格が制定されています。

この規格に準拠することで意図したRFタグとのみ交信が可能となるフィルタリング機能を使用できるため、意図しないタグ(他社や他部門等所有のRFタグ)との交信トラブル防止が図れます。




<金属製リターナブル容器の例>

RFIDの国際標準規格は、ISO/IEC国際規格とEPC/RFID標準規格が制定されており、RFIDを導入する場合にどちらの国際標準を採用するかは各業界団体に確認する必要があります。また、自動車業界では「リターナブル輸送容器(RTI)識別のための国際ガイドライン」「RFID個品レベル規格」や「RFID完成車物流適用ガイドライン」がJAIF*国際標準規格として制定されています。

  

*JAIF:Joint Automotive Industry Forum(日欧米自動車業界共同フォーラム)   

<RFタグの貼付例>

自動車業界の標準規格はメモリのMB01に「識別子:DI」「発番機関コード:IAC」「企業コード:CIN」「シリアルNo.:SN」を6bit圧縮で基本35桁以内で格納する規格となっており、識別子はRTI=25B,製品/部品=25Sか25Tを使用します。

<金属RTI疑似作業環境での評価試験>

当社は、これらの規格をベースに皆様が効率的な金属製RTI管理ができるよう15年度,16年度と経済産業省の委託事業を受託し国際的な実証実験を実施しました。そしてその結果を「RFIDを活用した金属製RTI管理のための技術要件」(Technical Report)としてまとめ17年度にISOへの申請を実施しています。

また、同時に「金属製RTI用RFID導入ガイドライン」を作成しましたので、金属製RTIを管理される場合は是非ご活用下さい。



ユーザエリア(MB11)へのデータ書き込み方法については、ISO1736xではDI方式が規定されている一方、他にGS1で規定されているPacked Object、高速読み取りが可能なTag Data Profileがあり、 それぞれ利点欠点があります。例えばPacked Objectは圧縮が可能ですが、読み取り効率ではTag Data Profileが有利となります。DI方式は実装が簡単ですが、圧縮や効率化の機能はありません。 こういったそれぞれの特徴を活かした活用方法の模索が必要となります。

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